死生観

mayumi-angel2010-06-26

引き寄せの法則ってよく耳にしますよね。
いいものを引き寄せるためにこうしましょう、とかこう考えましょうとか。
その引き寄せは意識的なものかもしれないけど、無意識の引き寄せってありますよね。今の私にはこの無意識の引き寄せに「生と死」についてのことがくっついているのに気づきました。その中で今回はセラピスト友達が見つけてくれたセミナーへ行ってきたことを綴ってみます。
「サイモントン療法」という療法をご存知でしょうか。実は私もここに関しては素人ですが、どちらかというとご病気で末期状態にある患者さんやそのご家族へ向けた療法のようで、実際にこの療法を役立てているのは病院の緩和ケアに携わっているお医者さんや看護師さんを中心としているようです。(詳しいことはお調べくださいね)
そして、何も知識を持たないまま全6回のセミナーの第5回目から参加するというレアなことをしてきました。
講師の先生は滋賀の緩和ケアに携わっているお医者さんで温厚を絵に描いたような方でした。どの回から出ても丁寧にわかりやすく講義してくださったので安心しました。
今回のテーマは「死生観」でした。
人が生きていくのに不可欠な要素に「希望」と「信頼」があります。それがなくなると「不安」や「恐れ」が代わりに現れて人はフリーズしてしまいます。これは癌の治療をされている人なら、抗がん剤に対してこれをすれば良くなるという希望と治療への信頼がある、もしくは抗がん剤に対してこれをしても病気が長引き後遺症への不安や恐れがあるということになります。この不安や恐れを引き起こしているのは何に対してなのかということがわかれば、その不安や恐怖を取り除いていくことが大切なケアの一つなのです。そして、不安や恐怖を取り除くだけではなく、次に今を生きるために必要なエネルギーを高めていけるようサポートしていくことが更に大切なケアなのです。
そのためには健全な死生観を持つことが鍵となります。健全な死生観って何?と思いますよね。健全な死生観を持っていると死を捉えるとき心の平安を感じることができます。反対に不健全だと死を捉えると恐怖に感じるのです。
さぁ、自分の死生観ってどうだろう。例えば、自分が死ぬことは恐くない人も両親や配偶者が死んでしまうことには耐えられないと感じるかもしれません。そして、自分が死ぬのは恐くなかったはずなのに結婚して子供ができた途端に子供を残して自分が先に死ぬのが恐くなったりと変化することもあります。
この時生じる死への不安や恐怖の中身はどのようなものなのでしょう。
更に、死後についてどのような死生観を持っているでしょうか。死んだら全てが終わり消滅すると考えるか、肉体は死んでも魂は不滅でまた来世に繋がっていくと考えるか、死んだら今生きてきた悪行を裁かれて地獄のような場所へ行くと考えるのか。この考えの違いは実は大きいものだと思うのです。
そして、どれが正解かはわかりません。何が正しいとか証明できるということではなく、死生観を人はそれぞれどのように抱いているのかを分かり合うことが大切なのですね。特に死期が近いと言われたり感じられている方には必要なプロセスです。しかし、今はのほほんと生きている人にもこの死生観について身近で話し合う必要性が高いと思ったのです。
自分や両親や配偶者などがどのような死生観を持っているのかを知ることで、今ここをどのように生きるかを知ることにも繋がるのです。輪廻転生を信じない、今生死んだら全て終わりと信じる人に「来世でもまた会おうね」と声をかけても心には響きません。この人には今生言い残したこと、やり残したことについて語り合って関係性が悪いものは今生の内に修復したりすることが必要なのです。
私はこの講義を受けていて、祖母の死生観が私や母と違うことに「はっ!」と気づいたのです。輪廻転生を信じる私たちと死んだら全て終わりと考えている祖母との違いです。寿命で考えると一番死への傍にいるのは祖母かもしれません。その祖母は死を恐れ、不安を感じているように思います。その恐怖は死生観から来ていて、まだ心残りの思いや関係性などやり残していることがあるからなのかもしれないと気づいたのです。心残りや未練ややり残しがなければ死を捉えても心は平安なはずですから。今、私が祖母にできることはこの残った課題を聴いたり埋めたりする作業なのかなと感じています。
そして、最後に自分がこの世を去る時に傍に人が居るとするなら何と声をかけてもらいたいですか?そして、去っていく自分は傍に居る人に何と声をかけますか?
そこに、感謝や愛情が感じられないなら、今を改善する必要があるかもしれません。
先生が赤ちゃんの出産の時は「名前はどうしよう?」「将来はこんな子に!」「生まれたらお祝いだ」など家族中で話し合うのに、死については家族中で話題にも上りませんよね。既に死のイメージが不安と恐怖なのでしょうか?と仰っていましたが、本当ですね。
死の不安と恐怖を少しでも希望と信頼に変換できるように、食卓でこの話題をしてみますよ☆
*写真はつい最近美しい夕焼けを我が家から眺めたものです♪